2025年5月19日 By pluse 【白い斑点、実は危険信号!?白板症の「がんリスク」】 こんにちは。薬院プラスE歯科です。 歯は白くてきれいなのが理想ですが、舌や歯ぐきが白くなっている場合は要注意! もしかすると、白板症(はくばんしょう)という、将来的に「がん」になるリスクのある病気かもしれません。 白い斑点~白板症の見分け方 白板症は舌や頬の内側、歯ぐきなどにあらわれる、白い斑点や板状をした病変です。 ちなみに、同じようにお口の中が白くなる病気に「口腔カンジダ症」というものもあります。 これらの2つの病気は一見すると症状は似ていますが、口腔カンジダ症は白い部分をこすると剥がれ落ちるのに対し、白板症はこすっても剥がれないのが特徴です。 白板症はそのほかに、粘膜の表面がただれたり、「何かが当たると痛い」「食べものがしみる」といった不快感を伴ったりすることがあります。 がん化する可能性も? 白板症のリスク 「少し、しみるぐらいならいいか」と放置してしまうのは厳禁です。 なぜなら、白板症は将来お口のがんを招くリスクがあるためです。 実際に、WHO(世界保健機関)がこの病気を「前がん病変」のひとつに位置づけています。 前がん病変とは「将来がんになる可能性が高い状態」を意味し、白板症の約3~14.5%が、がん化するというデータがあります。 特に、舌にできたものや、白い部分が厚く盛り上がったもの、ただれや潰瘍(粘膜がえぐれて穴があいた状態)を伴ったものは、がんになる危険性が高いとされています。 白板症の原因と治療 白板症の原因はまだはっきりとしていませんが、いくつかの危険因子が指摘されています。 たとえば、「喫煙」は最大のリスク要因で、タバコを吸う人は吸わない人と比べて約6倍も白板症になりやすいというデータもあります。 そのほかに、「過度な飲酒」「合わない入れ歯の刺激」「ビタミンAやBの不足」「加齢や体質」などもリスク要因です。 白板症の治療はこれらの要因を取り除くことが基本で、禁煙などの生活習慣の改善、入れ歯の調整、ビタミンA・Bの投与などで改善することもあります。 一方で、悪性化しやすい白板症については、病変部を切り取る外科処置が必要になります。 白板症は長い年月をかけて進行することもあるため、治療後も定期的なチェックが欠かせません。 気になる症状は早めに相談 「白くなっているけど痛くないから大丈夫」と放っておくと、がんになるおそれがあります。 白板症は今のところ確実な予防法がないため、早期発見がとても重要です。 お口の中にいつものとは違う変化が見られたら、自己判断せず早めに歯科や口腔外科を受診しましょう。